【HRテック】 アナリティクス編
前回HRテックに関する記事を書かせていただきましたが、
お伝えしたようにかなり幅広く種類が分かれています。
その分類化された領域を掘り下げて知識を蓄えていきましょう。
今回は特に利用頻度が高いとされるアナリティクスに関して掘り下げていきます。
アナリティクス領域とは
前回記事にもありますが、アナリティクスは「採用」の「企業より」のHRテックとなります。
employment.hatenablog.com
アナリティクスの定義ですが、
アナリティクスとは、ある目的にもとづいて、さまざまな分析手法やソフトウェアベースのアルゴリズムを駆使しながら、データに潜んでいる特定のパターンや相関関係などの知見を抽出することを意味する。
アナリティクスとは「データの中に意味のあるパターンを見出し、伝えること」を意味する包括的/多面的な分野である。
としています。
つまりはビックデータから分析することを指します。
このITの時代において無視できない領域ということですね。
実際にHRの領域ではここの分野は特に重視されている傾向にあります。
下記記事では特にアナリティクスに関して多く利用しているというアンケート調査の結果もありますね。
因みに、ATSツールはアナリティクスの領域ではありません。
アナリティクスの領域はプラットフォームツールという括りになるので、
正確にはアナリティクスでいう分析後のアクション部分であるトラッキング(追跡)を担うかとは思います…。
もちろんATSツールにもデータ収集機能があって分析等も行うことができるものも多いので、
大きく分類したらアナリティクスの領域っちゃ領域なんですけど。
ATSに関してはまた別途記事の作成予定があるので、
まあ、細かい部分は置いといて話を進めましょう。
アナリティクスにできること
上記のようにアナリティクスは様々なデータから「分析」が可能です。
では具体的にどのようなことが可能かというと…
- 企業の採用HPに流入した求職者のサイト内での行動パターンを記録・分析する。
- スキルや職種、労働者の地理的分布といった労働市場の分析。
- ソーシャルメディアや人事管理システム等のビックデータをすべて結び付けて分析。
といったことが可能となるわけです。
求職者の行動パターンが分析できればこのコンテンツは訴求力が高いが、
こちらのコンテンツは離脱が早いので見直しが必要だ…といったことが分かるようになるわけですね。
また、アナリティクスに関しては4つの分類ができるようです。
- 記述的アナリティクス(Descriptive Analytics)
- 診断的アナリティクス(Diagnostic Analytics)
- 予測的アナリティクス(Predictive Analytics)
- 処方的アナリティクス(Prescriptive Analytics)
詳細は下記ページをご覧ください。
記述的アナリティクスは「過去に起きたことの分析」、
診断的アナリティクスは「起きた事象の原因の分析」、
予測的アナリティクスは「今後どのぐらいの確率で起きそうかの分析」、
処方的アナリティクスは「事象への最適化するための判断分析」になります。
といってもわかりにくいと思うので、
次に実際にHRテック事例見て理解していきましょう。
実際のアナリティクスの導入例
それではアナリティクスの専門ツールとしてどのようなものがあるかということなんですが、
一番有名どころとなると、やはり「googleアナリティクス」になるでしょうか。
こちらはHR領域ではなく社会全体的に利用されているツールかと思います。
詳細は省きますが、HPにアクセスした訪問者の分析を行うことができる、
まさにアナリティクスのスタンダードともいえるツールでしょう。
ただ、今回は取り上げるのHR領域に特化したアナリティクスですので、
もちろんHR領域にも利用はできますが利用の仕方に関しては個々のスキルに応じてとなってくると不適切なものになるかと思います。
そのためHR領域でのアナリティクスとなると、下記ページにていくつか例が挙げられています。
内容を要約させていただくと、
・ADrecruits
特定ページへの流入経路の記録分析。
また各流入からの採用率とそれに至った原因の分析。
また、ページ離脱後に自社コンテンツの表示などを行い再訪問を促すアクションもあり。
・Brightfield
主に非正規雇用者の分析ツール。
クオリティ、コスト、効率、リスク等の情報より企業の労働力分布や戦略の提案を行う。
また求人情報の精査を行い採用の効率化やタスクの簡略化、時間短縮を行うことも可能。
・SwoopTalent
SNS、ATS、スプレッドシートに至るまで全てのデータの蓄積、最新化、一律管理を行うことが可能。
また自社と外部システムを繋げる役割上、
新たなシステム導入などで互換性がない場合もツールを介することによってデータ利用が可能になる。
また、海外では「visier」というツールもよく使われているようですね。
・visier
社員採用・異動・退職など各プロセス関連データを取り込み、すでに用意されている各種の分析ダッシュボードでの利用が可能。
具体的には採用・退職者分析や採用者のボトルネック抽出、
また外部データを取り入れることによって給与や福利厚生部分での離職率低下を行うための参考数値分析を行うことが可能。
おわりに
今回アナリティクスに関して取り上げてみました。
ビックデータの利用に関しては企業は避けては通れない道筋ですが、
どう活用していくのか、どういった情報を得ることができるのかがわかるのがアナリティクスの分野ということですね。
また、HRテックの領域に関しては正確に分けるのが難しいこともわかりました。
今回の場合ではATSも同じ領域として取り上げる記事も多かったため、
次回はATSに関して掘り下げていきたいと思います。